Laboratory of Landscape

村上修一研究室

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空間の構成による曖昧性(同時多重解釈性)

ガレット・エクボが設計した「グリッドリイの小公園」では,低木の囲みを単位とする空間の分節が何通りにも設定可能です(例えば,下図の赤,黄,青色の3通り)。低木が直交方向の直線として配置されていることと,いずれの囲みの四辺にも隙間があり,囲みが不完全であることが要因です。エクボは,このような空間構成を「自由な矩形」と呼び,初期の作品に多用しました。


Small Park near Gridley (Garrett Eckbo, 1939)




Camp Park Space near Harlingen (Garrett Eckbo, 1940)


Fisk Garden (Garrett Eckbo, 1939)


Reid Garden (Garrett Eckbo, 1940)

このような空間構成は,ドゥースブルフ作の絵画「ロシアダンスのリズム」や,ミースが描いた「レンガ造田園住宅の平面図」にも見られます。さらに,ジェームズ・ローズの「ローズ邸」や,ダン・カイリーの「ミラー庭園」にも見られます。






Rose Residence (James Rose, 1953)


Rose Residence. Plan.


Miller Garden. Plan(partial).


Drawings, models and diagrams were made by Murakami in this research.
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